柿渋を使用していろいろ実験中です。
上の写真の瓶に入っているのが柿渋の液です。
<保管>
出来上がってからも、温度変化に弱いので寒さ暑さには気を付けて保管してください。 ゲル状になってしまうことがあります。
また、水面がカビても経験上ですが、個人的な利用であれば何も問題ないかと思います。
<布を染める>
無印の綿のスリッパを染めました。(上の写真)
写真右から媒染なし、濃い鉄媒染と、少し鉄媒染の3種類。
布を染める場合は液体にじゃぶじゃぶ入れて染め、太陽にあて、を繰り返します。
むらなく染めたい場合は水で希釈してください。ただし何回も何回も染め重ねないと色が濃くなりません。 染めたてはうっすら色がつきますが、やはり重ねていかないと染まりません。
柿渋は太陽にあたるほど濃く色づいていきます。 ゆっくり楽しんでください。
ちなみにスリッパや机は、蛙トープ内のカエル舎に置いてあります。
どんな色になるか気になる方はぜひ実際にご覧ください。
染めあがった糸はこちら。(写真暗いけど…)
色比較のため、他の草木染も一緒に並べて見ました。
左から
くるみ・赤紫蘇・柿渋・柿渋鉄焙煎・柿渋濃い鉄焙煎・藍・藍・藍
<木部に塗る場合>
刷毛などで塗ります。気泡が板に着くと綺麗に乾かないので気を付けてください。
写真は無垢の木を使用した机にハケで塗装。
左から柿渋・柿渋・コーヒー染め・柿渋。
の机です。
どんどん濃くなっています~。
<糊を置いて布を染める>
こちらも生搾り液を刷毛で塗ったものです。
渋紙で型をつくり、染めたい生地に糊置きをして乾かしておきます。
ノリを置いておいた部分は染まらないのでシューレのロゴマークが浮かび上がりました!
2週間ほど天日に干したらこんなにこんがり染めあがりました。
<生搾りの実験>
2016年8月のシューレに参加くださった方が、
紅型染をされており、防染の糊を置いた状態で実験に挑みました。
型染めの場合はじゃぶじゃぶ染めるのではなく刷毛で塗るそうです。
そして・・・下の写真。
ここまで濃くなりました!
渋い柿渋色!!やはり生搾りの原液だと濃く染まることがわかりました。
この生搾りの実験の液と同じく、ホームセンター等で販売されている液もおそらく原液だと思います。そのため買ったものの方が濃く染まると思います。
ただし原液は温度変化に弱く、ゲル化してしまう欠点があります。
実際生搾りの液を保管してみたところ、ゲル化してしまいました。
こちらで紹介している方法は、水を入れて発酵させるためどうしても薄くなってしまいます。こちらも温度変化のない場所に保管したほうが良いのですが、よほどのことがない限りゲル化しません。
なぜわざわざ1年以上も発酵させるのだろう?という疑問もありますが、おそらく
発酵させてパワーを増し、さらに保管もできる。ということかな…?
調査はつづきます・・・。
記事:さき
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